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【特集】仕事も生活も、自分らしく笑顔であるために。

プロフィール

坪井 香織さん(社会保険労務士/NPO法人ワークライフバランス北陸 福井支部担当理事)

福井県坂井市出身。就職活動をきっかけに、女性も多く活躍している社会保険労務士に興味を持つ。大学卒業後に資格を取得し、現在の合同経営社会保険労務士法人に就職。2018年、石川県を拠点に活動しているNPO法人「ワークライフバランス北陸」に加入。その後、福井支部を立ち上げ、福井県の担当理事としてより良い暮らしや働き方の普及を広める活動を行っている。

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―――今日は、社会保険労務士の仕事をしながら、NPO法人ワークライフバランス北陸の福井支部を立ち上げた坪井さんにお話を伺います。近年では働き方への見直しなども注目されておりますが、仕事と生活のバランスって、なんとなく頭の中に理想はあるけれど、どうすればいいのだろう。私自身そんな風に感じていたこともあり、今回の取材をとても楽しみにしておりました。

 

 

ありがとうございます。NPO法人ワークライフバランス北陸は2015年4月に設立をしており、今年でちょうど6年目になります。私が初めて勉強会に参加させて頂いたのが、2018年秋頃。「生きててよかった~」と思える生き方とか幸せな働き方とか、もっと豊かな心を持ち笑顔になれる日常を推進する、そんなワークライフバランス北陸が目指す活動方針に以前からとても魅力を感じていたことがきっかけです。

そんな中、ワークライフバランス北陸の活動を福井県でももっと広めていけたら…という意向を受け、ちょうどその際メンバーで唯一の福井県民だった私に、福井支部立ち上げのお声がかかりました。私自身、福井県でも共感できる仲間をもっと増やし、ワークライフバランスを広めていきたいという気持ちもあり、福井支部の担当理事を務めさせて頂くことになりました。

 

 

―――充実した働き方や生き方を目指した活動って、すごく素敵ですよね。具体的には、どのような活動をされているんでしょうか?

 

 

主に、コンサルタントによる企業研修会とか自治体向け研修会の開催、マネジメントセミナーや風土づくりなど、県や市といった行政の手が届かないところをケアできるような活動を行っています。

それ以外にも会員向けスキルアップセミナーとして、会員にはいろんな業界業種の方が集まっているので、それぞれ専門分野を活かしたセミナーも開催しています。

 

 

―――え~面白いですね!ちなみにどんな業界の方によるセミナーが行われたんですか?

 

 

例えば、看護大学の准教授さんやグリーフ専門士さんによる笑顔を引き出すコーチング、心も身体も温まる勉強会を実施したり、病院勤めをされている方もいるので、救命救急講習を実施したりとか…。

 

 

―――会員の方々の職業も、セミナー内容に上手く反映されているんですね。異業種の方々が集まることで、いろんな知識や経験が集まり、良い刺激にもなりますね。

 

 

そうですね。またセミナーを通してだけじゃなく、活動の中でキャンプをしたり食事を楽しんだり、メンバー同士の交流にも価値を置いてくれる団体なので、日頃経験したことのないことも教えてもらえるのが楽しみでもあります。

 

 

―――キャンプなどのイベントもあるんですね!楽しそうです!ちなみに、ライフワークバランスを推進する活動を行う中で、特に大変だったと感じることや印象に残っていることってありますか?

 

 

普段、社会保険労務士として仕事をしていると、会社の経営者の方と話をする機会も多いんですが、もったいないなって感じることも非常に多くて。

もっと会社を良くしていきたいとか、ワークライフバランスを推進していきたいとか、そうおっしゃってくださる経営者の方も多いのですが、実際に取り組みが上手く定着したのかを後追いできる機会が少ない現状もあり、制度を作って終わりになっている企業も多いように感じます。

 

 

―――なるほど。結局、実際に働いている従業員さんの満足度に繋がっていない可能性があるんですね。

 

 

そうなんです。従業員さん達と一緒にコミュニケーションを図りながら制度を育てていく、というところが上手くできておらずミスマッチが生じていることに、日頃から難しさを感じています。

福井県は特に、社長や経営者の数は多いけれど、本当に従業員全員がイキイキと働けているのかというところまで見れている会社は、まだまだ少ないのかもしれません。どうしても会社の利益や業績の方が強くなってしまう傾向にあるので。

 

 

―――経営者の想いと従業員の想いを上手くマッチさせるのは、確かに一筋縄では行かず難しい面もあるのかもしれませんね。ただ、会社としてワークライフバランスを推進したいと考えること自体、とても素晴らしいことだと思うので、ぜひこれから定着化が進めばいいなと思います。

 

 

働き方改革で法律が変わったことも良いきっかけにはなりましたが、どうしても法律によって強化されることによって、会社も従業員もお互いやらされてる感というか窮屈になった感もあって。そもそも「より充実した生き方」とか「個人のライフワークを充実させる」というところが本来の目的なので、働き方改革は単なる手段の一つであって、もっと本来の目的を理解してもらえたらいいなと思います。そのためにも、そのきっかけづくりの場を私たちが作っていきたいですね。

 

 

―――確かに、「有給5日取らなきゃ!」とか、やらされてる感は大きいですよね。結局その分しわ寄せが来たりとか。働き方改革の本来の目的って、改めて思い返すと、私も理解していなかったように感じます。

 

 

―――ワークライフバランス北陸の活動をされる中で、一番やりがいに感じることは何ですか?

 

 

活動を通して、いろんな方と出会えることが一番のやりがいですね。社会保険労務士の仕事だけでは分からなかった分野にも幅広く広がっていけるところも魅力です。

あと、研修会などで自分が話をしたことに対して「そうなんだ!」と共感してもらえたときは、本当に嬉しいですし「やったー!」って心の中でガッツポーズしてます(笑)研修会やセミナーをきっかけに参加者の方々から「こういうことが続けられている」とか「残業が減って、新しい趣味が出来た」とか、また「旦那と自分のキャリアについて話をするきっかけになった」など、いろんな変化が結果となって表れている話を聞くと、とても嬉しく感じますね。

 

 

―――参加者の方々からの嬉しい言葉が、仕事のやりがいにも繋がっているんですね。坪井さん自身も、活動を始めて変わったなと感じるところはありますか?

 

 

私自身も、マイナスな言葉やネガティブな感情になることが減ったように感じます。嫌なことがあると周囲の環境のせいにしたり…ということがなくなりましたね。自分の置かれた環境の中で、特に無理をするわけではなく、いかに周りと上手く関わっていくかを考えられるようになりました。そうすると、案外気持ちも楽になったり。

 

 

―――そうなんですね。私、結構ネガティブな性格なので、今の言葉とても心に刺さります。

 

 

出産や育児をしながら時短勤務で一生懸命働いている女性も多いですが、普段の生活の中でちょっとした言葉にすごくショックを受けたり傷ついたりすることもあると思います。そんな状況をいかに上手に乗り越えられるか、一生懸命頑張っている女性をこれからも応援していきたいなと思っています。

 

 

―――2児の母でもある坪井さんですが、仕事と子育てなどの生活のバランスを保つために、普段心掛けていることを教えてください。

 

 

子どもと一緒に過ごす時間を、いかに濃い時間にするかを一番大切にしています。他の家族と比べると、どうしても子どもと過ごす時間が少ないことが悩みでしたが、あるとき教わったのが「大切なのは時間の長さじゃなくて濃さだ」ということ。その言葉で私も気持ちがとても軽くなったのを覚えています。

 

 

―――そうですね。たとえ一緒に過ごす時間が短くても、家族で濃い時間が過ごせれば、子どもにとってはすごく嬉しいことだろうなって感じます。

 

 

活動をしていると、子どもと一緒に過ごす時間がなかなか取れないという悩みをよく聞きます。その悩みは私もすごく理解できます。けれど大切なことは、子どもと過ごす時間に何をするかだと思いますし、それで自分を責める必要もないということを伝えたいです。

 

 

―――同じような葛藤をしながら仕事を頑張っている女性はきっと多いんだろうな。私もその気持ちはよく分かりますし。でも頑張っている親の姿は、きっと子どもにも届いているように感じますね。坪井さんのお子さん達も、ちゃんと頑張るママのことを理解してくれているんだろうなと。

 

 

いつも仕事ばかり…とはよく言われますが、とても応援してくれます。私が仕事から帰宅すると、子ども2人が競い合うように飲み物を準備してくれたり、朝はスタミナ弁当を持たせてくれたり…(笑)とても手厚く親の世話をしてくれるんです(笑)子どもなりにちゃんと理解してくれているんだなと感じますし、私もそれに応えてあげなきゃいけないなと感じます。だから、どんなに忙しくても仕事をするときは、楽しそうな姿を子ども達にも見せるよう心がけていますね。

 

 

―――これから挑戦してみたいことを教えてください。

 

 

働いている女性はもちろん子ども達にも、自分が自分らしく生きていくために、ライフキャリアを一緒に考えたり向き合うことができる場をもっと作っていきたいと思います。

人生の節目や迷ったとき、一旦立ち止まって自分を整理する時間って絶対必要なんです。何をしているときが一番楽しくワクワクしているのか、自分自身でもなかなか把握できていない場合も多いので。本来、将来何をやりたいとか自己理解することって、どちらかと言えばワクワクしながら考えることだと思うので、もっとリラックスして自由に自分と向き合えるよう、活動を通して支援していけたらいいなと考えています。

 

 

―――なかなか普段、自分のライフキャリアを考える機会ってないですもんね。ワクワク楽しみながらできたら、きっと前向きに考えられるような気がします。

 

 

ちなみに、キャリアトランプってご存じですか?ゲーム感覚で自己分析ができるツールで、自己肯定感を上げて前向きに未来を描くことができるカードゲームなんです。私もちょうど今勉強中で、今後はこのキャリアトランプを活かした活動をやってみたいなと考えています。

 

 

―――面白そう!!ゲーム感覚なところがいいですね!ぜひやってみたいです。坪井さんの人生のモットーって何ですか?

 

 

意外と直観で行動するタイプで、この活動に参加してみたいと思ったらすぐ勢いで行っちゃったり。結果続かなかったとしても、自分を責めたりせず、それはそれだと考えるようにしています。ワークライフバランス北陸の活動も、きっかけは飛び込んで行ったところからスタートしているので、外の世界に行くと必ず気付きはありますし、やらなくて後悔するくらいならやったほうが断然いいし、思ったときにすぐ行動するということを常に大切にしています。

 

 

―――ワークライフバランス北陸も、坪井さんの「思ったらまず行動」があったからこそ出会えた活動だったんですね。行動しなければ分からないこともたくさんありますし、何よりもったいない。坪井さんのお話を聞いて改めて感じました。最後に、福井の頑張る女性に向けてメッセージをお願いします。

 

 

FacebookなどのSNSを見ていると、どうしてもキラキラした魅力的な方が多くて、つい自分と比べて悲しくなったり…という経験もあるかもしれません。私も若い頃はそうでした。憧れとかプラスに働けばいいのですが、マイナスに働いて悲観的になって落ち込んでしまうと、それはもったいないなって思っていて。できる範囲で「この人はここが理想」とか「この部分は真似したい」という感じで、自分の中にイメージを作り、自分の価値観も大切にしながら、自分にOKが出せるようになれたら。自分らしく、周囲も大切にできるような生き方をする女性がもっと増えるといいなと思います。そのために私ができることを支援していきたいですし、もちろん私自身もその中の一人だと思っているので、一緒に考えていけたらいいなって思います。

 

 

―――そうですね。自分らしくイキイキと楽しめる生き方ができれば、もっとみんながお互いを気遣い、周りにも優しくなれるはず。

 

 

少しでも多くの方が、生きていることへの充実感、心の豊かさを感じられ、自分らしく過ごせるように。そんな大人たちの温かさに囲まれた環境の中で、子ども達の未来も明るいものになるように。そんな願いを大事にして活動していきたいです。

 

 

―――自分らしく楽しくイキイキと過ごすこと、それは誰しもが持つ権利であって、諦めたり悲観的になったり、自分を責めたりする必要は全くないんだということを、今回改めて考えさせられました。ワークライフバランス北陸の活動やその想いが、もっと福井の多くの方々にも届くといいなと願っています。また坪井さんの新たな挑戦をこれからも応援していきたいと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

 

(取材・執筆 清水 千春)

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