特集「ふくいに生きる。ふくいで活きる。」

2018.04.26【特集】地域と歩み、垣根を越える。 地元密着釣り道具店・二代目の挑戦。(後編)

前編はこちらから

 

――平内さんがお店に入ってから、新たに始めた取り組みなどはありますか?

 

釣りは男性の趣味、という世間一般のイメージを変えるべく、女性やファミリー層にも興味を持ってもらえるような取り組みを始めています。その一環として、業界の垣根を越えたコラボ企画を実施し、さまざまな角度から釣りの魅力を発信しています。たとえば昨年秋に実施したのは、宿泊業をされている方とコラボしての「釣り女子会」。釣り場に現地集合し、みんなでワイワイ楽しく釣って、その魚を自分たちでさばいてランチにして食べる。釣りの道具はすべてうちから貸し出し、魚をさばく場所はコラボ相手の方が所有されている施設を使いました。とても盛り上がりましたよ!

 

――楽しそうですね!釣りもそうですが、「魚をさばくのが初めて」という人もいらっしゃったのでは?

 

そうなんです。だから、さばき方を教えてくれる人にも来てもらいました。そうやってみんなで一緒に体験することで、釣りの楽しさや、釣ったばかりの魚の美味しさを知ってもらい、釣りを好きになってもらえたらうれしいですね。

 

――最後に、福井県で働いている女性たちに、メッセージをお願いします。

 

女性と一緒に釣りに行くと、集中力の高さにびっくりします。特に福井は女性の就業率が高く、結果的にいくつもの役割をこなしている頑張り屋さんが多いように思います。そんなパワフルな女性たちが、裏で誰かを支えるばかりでなく、表にもどんどん出てきて、自分らしく活躍していってくれたらなと思います!

 

――平内さんの、自分の置かれた状況から自分らしく前向きに仕事を広げて行かれる姿は、きっと福井の女性たちにパワーを与えてくれると思います。今日は本当にありがとうございました!

 

取材・執筆 吉田 郁

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2018.04.09【特集】母親としてのひたむきな日々が、 職業人の道を拓いた。

――最初の質問からすみません。白崎さんは、三人のお子さんを育てながら働かれているんですよね。しかも、サロンを開業したのは三人目を産んでから……。ものすごいバイタリティだと思います。女性の就業率が全国一位の福井県でも、なかなか驚異的なことなのではないでしょうか。

 

「頑張っているね」と声をかけていただけることは確かにありますね(笑)。でも私の場合は逆に、子育てをしていなければ開業に踏み切っていなかったと思うんですよ。

 

――と、言いますと……?

 

結婚前までもエステの仕事はしていたのですが、結婚を機に専業主婦になり、子育てに専念していました。それが、子育ての苦労を分かち合うママ友たちと「産後太りが治らないの」「骨盤の歪みがひどくなっちゃって……」「肩こり腰痛がひどい!」「育児が大変で寝不足だし、お手入れする時間もないから、お肌がカサカサ……」なんて話を頻繁にするようになって。それで、こんなに頑張っているママ友たちをなんとか楽にしてあげたいと思ったのが、エステに加えて整体とカイロの資格をとって自分の店を持とうと思ったきっかけでした。そんな経緯なので、もし開業するなら子連れ可の店にしようというのも最初から決めていたことでした。

 

――なるほど。ママ友たちを助けてあげたい、というのが動機だったのですね。ご自身も自分の子育てで大変だったでしょうに、周囲の苦労に目を向けられるのが本当にすごいと思います。では今のお客様のメインはママ層になるのでしょうか?

 

いえ、そんなこともなく、4歳から84歳まで幅広くお越しいただいています。

 

――4歳?!

 

背骨や骨盤を整えて、体の歪みを直していくのが基本なので、姿勢を良くするという目的でお子さんを通わせてくださる親御さんもいらっしゃるんです。「子供の姿勢が良くなった!」と喜んでくださるとうれしいですね。ボディだけでなく、ヘッドの歪みを整えれば顔が立体的に見えてスッキリし、小顔になります。また筋肉を緩め方や、ストレッチのアドバイスもさせていただいているので、巡りが良くなって冷えにくくなるなどの効果もあります。本当に年齢を問わず、「きれいになりたい」「歪みを直して痛みをとりたい」と願われている皆さまに喜んでもらえると思いますよ。

 

――内側から整えていくのが良いことに、年齢は関係ありませんもんね。最後に、福井で働いている女性たちに、メッセージをお願いします。

 

福井の女性は本当に頑張り屋だなあといつも思います。だからこそ、リラックスの時間も大切にして、自分をたくさん褒めてあげて、これからもますます輝いてほしいです。ちょっと息抜きしたくなったらぜひ当店に癒されに来てくださいね。当店はこれから痩身や美肌エステのメニューも充実させていく予定なので、楽しみにしていてください!

 

――エステや整体の技術が高いだけでなく、働く女性の気持ちを一番親身になって聞いてくれるのが、まさにワーママとして働いている白崎さんなのかもしれませんね。心までほぐされそうです。本日はありがとうございました!

 

 

「2017年には他のサロンの先生と連携して、小学校4校で”良い姿勢教室”を実施。好評を得た。」

 

取材・執筆 吉田 郁

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2018.04.08【特集】作家じゃない。作品じゃない。 -異色の壁画仕掛け人、DAISUKEの生き方-【後編】


――それにしても、無償で絵を描き続けるのは大変な苦労があると思います。その原動力はどこから来るのでしょうか。

 

今は壊されてしまいましたが、以前、ガレリアスポットという場所に、ボブマーリーの大きな壁画を描きました。あの絵は市から多少の助成金をもらって描いたものだったのですが、その絵をすごく気に入ってくれた人がいて、「つらいことがあると、夜通しこの絵の前で過ごすんですよ」と言ってくれたのです。自分の絵が誰かの心の拠り所になっていると知り、感銘を受けました。そういう「誰かのためになった」実感の一つ一つが、絵を描き続ける理由になっています。

――今描いている絵も、いずれ壊されてしまうのが残念ですね。

 

いや、いいんですよ、壊されても。私自身は、自分を作家だと思っていません。描いた絵を作品だとも思っていません。そういうお堅いものではなく、子供が通学するような道に面白い絵があること、私が描いている姿そのものを「見せて」いくことが大事だと思っています。そこから人と人との交流が生まれるのが目的なんです。それがストリートにこだわる理由です。

 

――それは、きれいなビルをたくさん建てるような再開発とはまったく違う視点での活性化ですね。

 

そうですね。自分のやっていることは、街に疑問をぶつけてみることなのかなと思っています。先日、絵の前で写真を撮った高校生たちが、写真を撮ったらすぐに表通りに戻っていってしまうので、「あっちの裏通り、行ったことある?いろんなお店があるんだよ」と声をかけてみたのです。すると「えっ、お店があるんですか!あっちの道は怖いイメージがあるから行ったことなかったです」と。ショックでしたよ、道1本向こうに広がっている自分たちの街を、知らずに避けているなんて。どうすればみんなにもっと街歩きを楽しんでもらえるか、導線を作っていけるのか。最近はいつもそればかり考えています。それにインスタ映えもそのうち飽きられるでしょうし、インスタ映えの次に何が流行るだろうかというのもいつも考えていますね。

 

――街にとってはDAISUKEさんのような方がいるのはとても心強く感じます。一方で、最近の一連の壁画が無償であるというのは、やはり生活の心配もしてしまいます……。

 

普段はちゃんとお金をもらって描いていますよ(笑)。あ、それと私、土木の仕事をしていたので除雪機を動かせるんです。今年は昔いた会社から応援要請がたくさん入って、除雪ばかりしていました。豪雪で大変でしたが、仕事にはなったかな。

 

――除雪!そっちでも街のヒーローだったのですね!北陸民を代表して御礼申し上げます。今日は本当にありがとうございました。

 

 

 

取材・執筆  吉田 郁
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2018.04.08【特集】作家じゃない。作品じゃない。 -異色の壁画仕掛け人、DAISUKEの生き方-【前編】

 


――福井駅前の元商店街に、無償で壁画を何枚も描かれているとお聞きしました。どういった経緯で始められたのでしょうか。

 

駅を降りた人が最初に目にする場所が、工事中や仮囲いだらけで放置されているのがみっともないので、絵を描くことで明るくしたいと思ったのがきっかけです。勝手に描いちゃったらただの落書きですから、建物を所有している会社と商店街の会長に直談判し、両方に許可をもらってから描きました。そして、せっかく描くならインスタ映えする絵にして若い人に喜んでもらい、写真を撮りに来る人の流れができればいいなと。

 

――今や高校生たちの撮影待ちの列ができているそうですね。

 

はい。ストリートで描いていると、通りがかる人とよく会話をするのですが、「Twitterで見ました!」とか「みんなのプロフ画像が最近こればっかり(笑)」とか言ってもらえるとうれしいですね。こんなに人が来て楽しんでくれているのだから、大成功です。

 

――いつから絵を職業にされているのですか?

 

今年で10年目になります。もともとは土木の仕事をしていました。当時、バイクが好きで、自分でヘルメットにカスタム塗装なんかをしていたのですが、それを見た友人たちが「俺のも描いて!」と頼んでくるように。それをちょこちょこと描いてあげることで、ちょっとした小遣い稼ぎをしていたのです。初めて壁に描いたのは、「うちの店の壁に落書きをされてしまったのだが、消せないか」と商店街の方に相談されたとき。「どうせなら、消すんじゃなくて新たに絵を描いたらどうですか」と提案してトリックアートを描いてあげたところ、いろんな人がそこに写真を撮りにくるようになりました。Facebookが日本で流行り出したタイミングだったのもあり、SNSで拡散されることの威力も肌で感じましたね。それで、「もしかしたら、壁画には街を盛り上げる力があるんじゃないか」と、絵を職業にする決意をしたのです。

 

後編につづく

 

取材・執筆 吉田 郁

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