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【特集】くらしくふくいコラボ企画 × 学生による「福井で活きる素敵なお店取材!!」第一弾!

本日は、くらしくふくいに何度か登場していただいている、きものもたはんの酒井康輔さんに改めてお話を伺いたいと思います!

 

 

-4代目とお聞きしました。代々家業を受け継いでおられるわけですが、酒井さんは、幼いころからご実家を継ごうと考えておられたのですか?

 

(酒井)いやあ、実は継ぐ気はありませんでした(笑)就活に際して、銀行への就職を考えていて、内定も頂いておりました。ただ、思い立って全国チェーンの大手呉服店への就職の道を選びました。

 

-?!正直意外でした?!最初は別の業種を選んでいたんですね。

 

(酒井)けれど、実家が呉服屋ですし、長男として将来の道を残しておきたいって気持ちが出てきまして、気づいたら就活サイトで「呉服屋」を検索していました。優柔不断なもので…(笑) それに、実家が着物屋なのに、その仕事をあまり分かっていないことに気付きました。それで、「呉服屋がどんなものか知ろう」と自分から呉服業界を選んで進もうと考えましたね。

 

-呉服の世界に飛び込んでみて、いかがでしたか?

 

(酒井)お客様も良い方たちばかりでしたし、仕事をするうちに、着物ってかわいいなあ!こういう仕事ならやっていきたいなあ。と思うようになってきたんです。僕、かわいいものが好きなんですよね(笑)  

   

-(そうおっしゃっている酒井さんがカワイイ…) そうしてご実家を継ぐことになるのですね。

 

(酒井)はい。結婚を考えるタイミングで福井に帰ってきました。 帰ってきて地元の友人に会ったとき、みんな「福井には何もないよね。」と言っていたんです。 それがとても寂しく感じました。と同時に、福井のことをあまり知らないからそう思うのだろうなあと思いました。

 

-確かに…。福井にもきっと見るといいところがいっぱいあるはずなのに、私も「福井は何もない。」って言いがちです。

 

(酒井)僕はね、「福井は何もない。」そういうイメージをひとつひとつ変えていきたいです。 考え方が変わらない限り、その人も地域も変わらないと思うんです。 そういう、“変わらない” を “変える”ために、「発信」し続けることが大事だと思っています。

 

 -かーーーっこいいですね!具体的に何をされていますか?

 

(酒井)今は、まちづくりに積極的に参加しています。例えば、今年の夏には中央公園での「できるフェス」というイベントに参加しました。 行政に頼らず、民間だけで、自分たちでできることをやってみよう!という意味で「できるフェス」です。 準備は正直大変ですが、訪れる方々が喜んでくださる姿を間近で見られたり、終わった時に大きな達成感があり、とても楽しかったです。

できるフェスFacebook☞https://www.facebook.com/dekirufes/ 

 

-福井でそんなイベントがあったなんて知りませんでした。それに、そういったまちづくりに着物屋さんが参加しているのも驚きです。 “何もない“とよくいじられる福井に、新しい何かが生まれるイベントになるし、様々な人が参加することで、新しい輪が生まれるきっかけにもなりそうですね。福井でこんなにワクワクすることが企画されているのも嬉しいし、まちづくりを通して着物が浸透していったら素敵ですね。

 

(酒井)そうですね。着物の固定観念って、とてもたくさんあります。謎の部分がすごく多いです。 例えば、「着方が分からない!」とか、「お手入れってどうしたらいいの?」とか、 僕はそういう“イメージ”があまり好きじゃなくて…だからそれを、ひとつひとつ分かり易くしていきたいですね。

 

 

 

-言われてみれば、私もそういう考えを多少は持っています。 着物屋さんって敷居高いなあとか、入るからには買うこと前提なんだろうな、とか、思ってしまいます。

 

(酒井)でもそれを言うなら、洋服屋さんに入って、何も買わずに出てくることってありますよね?

 

-あります!よくあります。

 

(酒井)呉服屋さんもそうあるべきだし、気軽に入って見れるお店が福井にもっと増えるといいと思っています。

 

-その発想は新鮮でした。もともと着物って、私にとっては憧れの存在ですが、そうなっていったら、もっと親しみやすくなると思います。

 

(酒井)僕が以前仕事をしていた大阪では、日常的にカジュアルな着物を着ている人が多かったです。 僕自身も、着物や浴衣を着てお酒を呑みに行く友達がいました。 福井では、まだまだ着物を着て出かける人って少ないですよね。僕は着物でエルパでもバーでもどこでもいけるけど、普通の人はそうはいきません。 あっ!ここに同席されているくらしくふくい担当者のUさんとも浴衣で一緒に飲みに行きましたよ(笑) 

 

-え!!(笑)    

 

 

(酒井)今、個人で着物を着る人や着たいと思っている人が増えています。 ネットで着物が買えるようになって、リサイクルの着物だとかなり安く買えるので、着物を手に入れやすくなったおかげもあります。ただ、着方やお手入れの仕方が分からなくて、うちのお店での着方教室や、お手入れの相談などを利用して下さいます。 僕は、ネットの時代だからこそ着物を楽しんでくれる方同士の“リアルな繋がり”を福井で増やしていきたいし、「きものもたはん」がそういう繋がりを生む場所になっていけば嬉しいです。

 

-本日は、着物愛、福井愛に溢れる酒井さんに素敵なお話しを聞かせていただきました。楽しい時間、ありがとうございました。    

 

 

http://www.motahan.jp/