みなさんは、野菜、好きですか?
それとも嫌いですか?
嫌いとか、あまり好きじゃないとか答える人、結構多いのではないのでしょうか。
あるいは「子供が野菜嫌いで、なかなか食べない」なんてお母さんも、多いのではないのでしょうか。
人間はそもそも、野菜を食べるように、できていないという説もあります。
人間の祖先は霊長類ですが、その頃の霊長類の主食は、動物や昆虫、木の実などでした。
栄養的にみても、動物と木の実さえ食べていれば、生きてはいけるようです。
なので「野菜が美味しくない」と感じてしまうとしたら、それは本人の努力ではどうにもならない、本能的なものなのかもしれません。
でも、やっぱり野菜を食べてもらいたいです。
野菜には、野菜にしかない栄養素があります。
さきほど動物と木の実さえ食べていれば、とは言いましたが、その頃の人類の寿命はとても短いものでした。
長く健康に生きるためには、やはり野菜は必要不可欠なのです。
身体の調子を整え、老化を防ぐ。そういう効果が、野菜にあるのです。
野菜嫌いなのはしょうがないけど、それでも野菜を食べないといけない、という、なかなか厄介な命題を我々人類は抱えているのです。
野菜を美味しく食べられる人はとても幸運です。
野菜を美味しく食べられない人……なかなか大変です。
今回はそんな野菜嫌いなアナタに、もしくは野菜嫌いなアナタのお子様に、野菜を食べてもらえるよう、少しでも美味しく食べるコツをご紹介していきます。
★新鮮な野菜は美味しい
「野菜は苦い」これ、野菜嫌いの人がよく言います。
確かに、苦い野菜もあります。
でも、その苦さというのは、何が原因なのでしょう?
たいていは、鮮度が落ちた野菜を食べていることが原因です。
野菜は、収穫されてからも生きています。我々と同じで呼吸し、生命活動を行っています。
自分の中に蓄えている糖質(甘み)をエネルギーとして消費し、老廃物(苦味)を生成していきます。
なので、新鮮であればあるほど、甘みが多く苦味が少ないのです。
逆に、いつまでも冷蔵庫の中にあるような野菜を食べると、甘みが少なく苦味が多いのです。
★野菜は水気厳禁!
実は、野菜と水というのは、相性がよくありません。
野菜に含まれる苦味や臭みは、野菜自体に含まれているときはそれほど気にならないのですが、ほかのものに移ったときは恐ろしく不味くなります。
野菜の切り口から出る苦味や臭みが水に溶け出てしまうので、ちゃんと水気を切りましょう。
そのほか、下茹でが必要な野菜も、きちんと水気をとってあげましょう。
大根、ほうれん草、アスパラ、ブロッコリー、じゃがいも等。これらはアクを含んでいます。
野菜のアクとは主に苦味のことです。
さっと茹でればアクはお湯に溶けていきます。
大事なのは、水切りです。水気を十分に切って、アクを丁寧に取り除いてあげましょう。
★匂いが移っていい野菜、ダメな野菜
野菜には2種類あります。
「匂いが移ったほうがいい野菜」と「匂いが移ったらダメな野菜」です。
例えばマツタケなどは、積極的に匂いを別のものに移したい野菜ですよね。
マツタケご飯などは最高に美味しいです。
三つ葉、バジルなどハーブ類も、いい香りがします。
香りが飛びやすいので、お料理の最後に入れましょう。
ニンニク、ショウガなどはスープなどでは最初に入れて、じっくり煮込みます。
スープ全体に香りを広げたいからです。
逆に、「匂いが移ったらダメな野菜」とはなんでしょう?
ここまで言えばわかりますね。そうです。「単体だと香りがそんなに良くない野菜」です。
ほうれん草や小松菜の匂いは、嗅いだことがありますか?
そんなに意識したことがないと思うのですが、試しに葉の部分を生で食べてみてください。
その辺に生えている草のような匂いと味がします。草なので当然ですが笑
ほうれん草や小松菜をスープにすることがあると思うのですが、「匂いが移ったほうがいい野菜」のような処理をしてしまうと、草の匂いがスープ全体に広がってしまい、美味しくなくなってしまいます。
ですので、ほうれん草や小松菜などの野菜は、一度下茹でをして、アクを取り除いてから、スープに加えるといいでしょう。
★トマトを食べよう。
そもそも論ですが、野菜が苦手な人は、苦手ではない野菜を食べればいいのです。
その中でも、甘みがあって食べやすい、トマトがおすすめです。
今のトマトは美味しい品種が多く、フルーツのような甘みの強いトマトも販売されています。
ゼリー状のものが少ないトマト、酸味が少ないトマト、香りが少ないトマト、香りが芳醇なトマト、皮が薄いトマト、厚いトマト。……
お気に入りの品種をみつけて、ぜひ楽しんでみてください。
いかがでしたでしょうか?
正直、野菜というのは千差万別で、個別に「パセリはこう」「セロリはこう」というふうに解説していかないと、なかなかわからないところはあります。
なので、「野菜って覚えることがたくさんあって、なんかめんどくさい……」なんて考えて、美味しくない野菜を美味しくないまま食べさせて、「好き嫌いしないの!」なんて言ってはいませんか?
美味しくない野菜は、八百屋さんだって食べたくありません笑
美味しいものに出会うためには、コツがいります。
上で紹介したことは、知っているのと知らないのとでは、野菜の美味しさに雲泥の差がありますので、野菜嫌いに悩んでいる方は、ぜひこれだけでも意識していただきまして、野菜克服にチャレンジしてみてくださいね!