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【特集】みんなでつくるレストランで、 人よ、地域よ、もっと輝け。

プロフィール

松下ひかり(la clarté オーナーシェフ)

福井県坂井市(竹田地区)出身。大学進学を機に上京し、卒業後は名古屋で舞台照明の仕事に就く。職場内結婚をした後、都会よりも自然豊かな場所で子育てをしたいと考え、夫婦で福井にUターンをする(ご主人はIターンとなる)。現在、竹田のレストランla clartéにて、運営およびシェフとしてほとんどの料理をつくりつつ、地域ぐるみの子育てをしている。

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――今日は、福井県坂井市にある竹田地区でレストランを経営されている松下ひかりさんにインタビューさせていただきます。竹田は山あいにある村で、まるで時が止まったかのような昔ながらの雄大な自然美が魅力そしてこちらの印象的な外観の建物は昔保育園だったそうで、リノベーションを経てレストランになったそうです。こういう美しい場所に美味しい料理が食べられる綺麗なレストランができて、さぞ地域の人たちも喜ばれたんじゃないでしょうか?

 

そうですね、とても喜んでいただいています。でも、受け身で喜ぶというより、一緒につくっている感じですね。もともと8年ほど前から、竹田のかつての保育園と小学校、二つの建物をどう利活用するかについて坂井市と住民たちが検討を進めてきたんです。最初はコンビニ案、図書館案など色々あったように思いますが、最終的にレストランにしようということになり、飲食店での勤務経験があった私がシェフを任せていただくことになりました。私でいいのだろうかと思ったこともありましたが、やりがいを持って働かせていただいています。

 

 

――ここにレストランができたのは、市の政策でもあったということだったんですね。

 

はい、ここは竹田の交流人口増加、雇用の増加を目的とした政策事業の一環でできたんです。建物も大きく、使い方次第では色々な可能性を秘めており、そう聞けば聞こえはいいのですが、その反面でこの田舎にこういうレストランがあると認知させることや人を呼び込むことなど、なかなか大変ではあります。でも、名物の油揚げを売る谷口屋もすぐ近くですし、4年前には元小学校が宿泊施設にもなりました。竹田全体で連携して盛り上がっていこう!という地域住民みんなの想いで動いています。

 

 

――保育園はレストラン、小学校は宿泊施設に変身し、これでかなり遠方からも人が来やすくなった感がありますね。ちなみに、外から人を呼ぶだけでなく、もともと竹田に住んでいる人が元気になることも大事なことだと思うのですが、地域内での交流の仕方に変化はありましたか?

 

レストランで使用する野菜などの食材は地元の農家さんから買っています。そうした農家さんの中には、私や私の両親の昔からの知り合いもいます。単にUターンしてきて再会したというだけでなく、竹田を盛り上げるという共通の目的に向かって現在進行形で絆を育めるのはとてもありがたいことだなと感じます。それ自体が活性化になっている部分もあるでしょうね。

 

 

――世代を超えて一つの目的に向かって地域が力を合わせていけるって、すごいことですよね。あとInstagramで、la clartéでおこなわれたピアノの演奏会の様子も拝見しました。あれもとても素敵ですね。

 

木のぬくもりのある空間に子どもたちの奏でるピアノが響き、それを嬉しそうに眺めている親御さんがいるという光景はとても幸せな気持ちになりますよ。また、リースづくりのワークショップやセミオーダーシューズの販売会などをおこなうなど、地元の人が集まって心地よく楽しく過ごしながら交流できるイベントもしています。こういう場所や機会があることで、住む人にとってもより魅力的な地域になっていくといいなと思っています。

 

――最近はウエディングにも力を入れていらっしゃるとか。どういうきっかけでウェディングパーティでの利用を進めていかれるようになったのでしょうか?

 

レストランを開いていろんなお客様に来ていただくようになって、お話していると、竹田の自然美に感動していかれる方がとても多くて。ここで育った私にとっては当たり前の景色だったので、竹田の自然がここまで都会の人を惹きつけることに驚いたんです。このことから、「この景観の中で、人生の大切な1日を過ごして頂きたい!」と思ったのがウエディング事業に力を入れだしたきっかけです。

 

 

――こういう雄大な場所で結婚式をしたくなる気持ち、とてもわかります。あと、竹田って、大変失礼ながら、決して有名観光地として名前が挙がりやすいわけではないじゃないですか。だからこそ、ゲストにとってはあまり期待しないで訪れたらめちゃくちゃ綺麗だった……!という驚きが詰まっているのかもしれないですね。結婚式ならゲストは呼ばれた場所に絶対行くし、新たな人を呼ぶという意味ですごく賢い戦略……!

 

多くの人に認知してもらう中で、竹田が北陸の軽井沢のような場所になっていけたらと思っています。今後は、ウエディングでご縁が繋がった方々に、マタニティーや、お子様の成長に合わせた記念の記録ができるようなフォトスタジオを始めたいと思っています。人生の節目、還暦や米寿など、幅広い年齢層に喜んでいただける場所になればなぁと。

 

 

――結婚式で訪れて一回限りにならず、節目のたびに訪れてここで過ごして、静かでゆったりとした時間を欲しいですね。最後に、福井で働く女性たちにメッセージをお願いします。

 

東京や名古屋で生活経験のある私から見て、福井の女性はとても活動的で、なおかつ仕事とプライベートの両方を充実させているなと感じます。特に、魅力的な女性といつか繋がりたい!と努力しているとそれが実現する気がします。頑張る自分にもっともっと自信を持って、輝いている自分を大好きになってもらいたいです。

 

――ありがとうございます。最近思うのが、すごく頑張って努力して生きている女性なのに、ものすごく自信のない方ってまぁまぁいますよね。自分を好きになることは意外と難しい。松下さんは、母としても妻としてもお忙しい毎日の中で、いろんな困難にぶつかることもあると思いますが、生きる上でモットーとしている言葉や考え方はありますか?

 

モットーですか。そうですね……「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」という禅の言葉があります。他人についてとやかく言う前に、自分自身をよく見つめなさいという意味の言葉です。この言葉を胸に、いい意味で身の丈にあった生き方をしていければと思っています。

 

 

――脚下照顧、初めて聞いた言葉です。人を見てばかりいずに、自分を見よということなんですね。不当に自己肯定感が低いことも、逆に変に人より上に立とうとすることも、根っこは同じで自分に集中できていないからなのかもしれないなと思いました。そういうときこそ自然豊かな竹田のような場所に来て、静かな時間を持つことでリセットしたら、また健やかな心で前に進めるかもしれません。どうぞ皆さまも機会をつくってla clartéに美味しいお料理を食べにいってみてくださいね。松下さん、今日はどうもありがとうございました!

 

ありがとうございました。

 

 

(取材・執筆 吉田郁)

 

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