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WA babywrapを運営する須佐瞳さんの写真

【特集】可愛く、優しく、柔らかく。 輪っかの“ラップ”が育児を変える。(WA baby wrap主宰 須佐瞳さん)

プロフィール

須佐 瞳(WA babywrap主宰)

仙台市出身。転勤族の家庭に生まれ、北日本を中心として様々な土地で育つ。新潟で看護師として勤務後、配偶者の転勤に合わせて福井に移住し、障がい者支援施設の看護師をしながらWA babywrapを起業。「輪っか状のオシャレなベビーラップ」として人気を博す。現在は金沢にてWA babywrapの運営に専従している。

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――私事ですが、今年次男が生まれまして。「二児の育児、むちゃくちゃしんどい!マジで手が足りない!」という場面が多々あるのですが、そんなときに須佐さんへの取材のお話があり、これは運命だと思って須佐さんのサイトからおんぶ紐シリーズのMOKKO wrapを購入しました。まだうまく背負うのにモタモタしてしまうのですが、一度背負ってしまえば家事と育児を同時進行できるので非常に助かっています。デザインも可愛いし。

 

ご購入ありがとうございます!MOKKO wrapは熊本の「おんぶもっこ」をテレビで見て、これだ!と思ってヒントを得ながら開発したものです。バックルもない、昔ながらの布おんぶだから、赤ちゃんに優しい感じがしますよね。MOKKO wrapは紐が肩で広がって食い込まないように工夫しているので、お母さんにも優しいと思います。

 

 

――その「バックルがない」にはじまり、固い部分がなくて全部柔らかいっていうのが良いところですよね。道具というより衣類と同列で扱える感じですし、赤ちゃんとの密着感もあるし。須佐さんのメインの商品の、前抱き用の抱っこ紐(WA wrap)も布だけでできていますが、こちら、どういう風に開発されたのか教えていただけますか。

 

まず、自分の妊娠中にネットで抱っこ紐を色々と調べていたのですが、どれもしっくり来なかったんです。抱っこって当たり前の自然な行為なのに、なんでガチャガチャと重装備しないといけないの?もっと気軽で自然なものがいいなと思っていて。そんな時に、ベビーラップという、ただの布の抱っこ紐を知って……これなら私にも作れそうじゃん!(笑)っていうか、もっと洋服に合うように可愛くしたい!市販のベビーラップの布は5mもあって使いにくいから輪っかにしちゃえ!って色々と試していたら、WA wrapが出来上がりました。

 

――WA babywrapWAって、「輪」という意味なんですね。そして、そうか、私はそもそも従来のベビーラップというもの自体使ったことがなかったので存じ上げなかったのですが、輪っか状のものって今まで存在していなかったんですね。デザインの可愛さばかりに目がいっていました(笑)。

 

輪っかにすることで短くなり、扱いやすくなるんです。でも私も見た目重視で入りましたよ(笑)。もともと抱っこに対しての知識もなく、意識高い系でもなかったです。ミシンも産休中に買ったもので、技術も家庭科の授業でナップザックを作ったのが最後!でもハンドメイドは大好きで、なんでも試して作ってみたくなるタイプではありました。

 

 

――ミシンを使えなかったところから、こんなに可愛いものを開発してしまうなんて、実は今まで機会がなかっただけで天性のセンスが眠っていたとしか思えないです。だとしても、そこからよく起業まで辿り着きましたね

 

最初は自分で楽しむ用で、販売するつもりもなかったのですが、子育て支援センターで出会うママさんたちが「欲しい」「これは大発見だ」「特許取った方がいい」と口々に言ってくれたので、背中を押されてメルカリで販売し始めたのがきっかけです。口コミだけでどんどん売れ始めて、このままでは脱税になるので起業しました(笑)。やるならとことんやろうと、特許も申請しました。

 

――脱税回避(笑)。いや、大事なところです。特許も大事ですね。

 

事業を始めてから抱っこ紐に関してさらに勉強を重ね、実はこれすごく良い物なんじゃないか!?めっちゃいいものを開発したのでは!?と……後から自覚しました。ものすごく理にかなっていることに驚いてばかりで。

 

――そういう順番だったんですね。起業して、さらに多くの人に商品が届けられるようになったと思いますが、反応はどうでしょうか。

 

「上手にお出かけが出来ず、引きこもりがちで鬱々としていたときに、WA wrapに出会って育児が楽しくなった」「パパが抱っこ紐をして寝かしつけをしてくれるようになった。夫婦仲が変わった」などのお礼のメールが届いており、こうやって人に幸せをもたらすことができるのをすごく幸せに感じます。

 

――夫婦仲が変わった、って、すごい影響力。

 

抱っこ紐が必要な期間は長い子育ての中のひとときですが、ママと赤ちゃんを繋ぐ思い出の品になりえる。そこに私が関われるのが嬉しいです。自分の作った作品で赤ちゃんがすくすく育ってくれるのも嬉しいですし、どんな子に育つかな?気に入ってくれるといいなと、縫っている時から既に楽しいです。私の考えたものが、悩んでいるママたちを救えるなら救いたいです。でも、どんな商品も一長一短ありますし、万人に合う万能の抱っこ紐というものもない。使い手の性格、ライフスタイル、好み、いろいろありますから。私が救えなかったママたちは、ほかの誰かに救ってもらいたいですね。

 

――これから挑戦してみたいことって、何かありますか。

 

全国巡業して、各地でWA wrapを使ってくださっているファンの方に会いに行きたいですね。抱っこ紐についてや、起業について、自分のトンデモ子育てについてたくさんお話したいです。あと、せっかく今は金沢にいるので、着物や帯などをリメイクしたワラップで海外進出したいです。織物のような、日本の特産品とのコラボも楽しそうです。オリンピックもあるので需要があるかもしれません。

 

 

――確かに今、オリンピックに向けて日本の着物プロモーションにも熱が入っていますし、追い風かもしれないですね。もちろん「日本のお母さんたちは楽しそうに子育てしているな」ということ自体が海外から来られた方の印象に残ってくれたら、それだけでも素晴らしいですし。“ファッショナブルで便利な抱っこ紐”が一役買うこともあるかもしれませんね。最後に、働く女性に向けてメッセージをお願いします!

 

何かに縛られることなく、自分が喜ぶ、自分らしい働き方をすればいいんじゃないかなぁと思います。常識って何?良いママって何?……そんなの関係ねぇ!(笑)ママじゃない、妻でもない、一人の女性である自分自身を大切に。

 

――おお、意図的ではないと思いますが「くらしくふくい」のテーマと重ねていただきありがとうございます(笑)。そうですよね、女性って「こうあるべき」みたいなのを周りからも言われやすいし、自分でもそれを意識しすぎてがんじがらめになりがちですし。もっと、普通に元気にやっていけたらいいですよね。気楽に、というか。

 

そう、私のモットーは「ネタ多き人生を!」です。たとえ失敗しても笑いのネタになるから、失敗も成功も全部楽しんじゃえ!1度きりの人生。笑って生きます。

 

 

――笑って生きる!シンプルだけどめちゃくちゃ大事!ちなみに須佐さんの元気の素ってありますか?

 

私、アニメおたくなんです。最近はお気に入りの声優さんが出ているラジオを聞くがの休日の楽しみです(笑)。

 

――最後の最後に新たなネタを……(笑)。ありがとうございます。全国巡業の際にはぜひアニメの聖地もめぐってきてください!今日はありがとうございました。

 

(取材・執筆 吉田郁) 

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