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坂井市三国町のハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

【特集】小さな行動が、未来を変える大きなチャンスに

プロフィール

大栄 ひとみ(ハンドメイドアクセサリーショップ兼アトリエ「ぱぴる」オーナー)

福井県坂井市三国町生まれ。人と関わる仕事に興味を持ち、高校卒業後はイタリアンレストランのホールスタッフや、ショッピングセンターで総務や催事企画・運営などの業務を経験。その後、あるイベントで体験したアクセサリー作りのワークショップをきっかけに、ハンドメイドアクセサリー作りに没頭。2015年から県内外のイベント出店や委託販売など、アクセサリー作家としての活動を開始。2018年春、リニューアルしたえちぜん鉄道三国駅舎内にハンドメイドアクセサリーショップ兼アトリエ「ぱぴる」をオープン。最近では、webショップやInstagramでのライブ配信などにも力を入れている。

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—–古民家や洋館が立ち並ぶレトロな雰囲気の港町「三国町」。そんな魅力たっぷりの三国町で、ハンドメイドアクセサリーショップ兼アトリエ「ぱぴる」を営んでいる大栄 ひとみさんに今回お話を伺います。実は以前からInstagramで「ぱぴる」のアクセサリーを拝見しており、その個性的で繊細なデザインに思わず一目惚れをした私。いちファンとして大栄さんとお話できることにワクワクしております。現在、アクセサリー作家としても活躍される大栄さんですが、そもそもアクセサリー作りを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

 

 

アクセサリー作りを始めたのは、2014年頃。偶然フリーペーパーで見つけたハンドメイドアクセサリーのイベントに訪れた際、ちょっとした好奇心で挑戦したアクセサリー作りのワークショップがきっかけでした。それまで、ハンドメイドアクセサリーに特別な興味を持っていたわけではなかったので、アクセサリー作りの道具も、そのとき初めて触りましたね。

 

 

—–初めてのアクセサリー作りは、どうでしたか?

 

 

もう、楽しすぎて……(笑)集中しすぎて、汗だくになりながら作っていたのを覚えています。「アクセサリー作りの道具がほしい」そう漠然と思った私は、イベントから帰宅後すぐ、インターネットで見つけた「アクセサリースターターキット」(*基本の道具が入ったセット)の購入ボタンを押しました(笑)

 

 

—–行動が早いですね!(笑)それにしても、集中して汗だくになるほどアクセサリー作りが面白かったのですね。アクセサリー作りは、細かい作業が多いイメージですが、大栄さんはもともと手先も器用な方だったのでしょうか?

 

 

そうですね。高校では家政科を専攻しており、ものづくりが好きでずっと携わっていました。実は祖母も手先が器用で、裁縫が得意でした。私が家政科を志願したのも、祖母の影響が大きかったと思います。幼い頃から、祖母から裁縫を教わることが多く、”ものづくりがある日常”が自然と根付いていたのかもしれません。当時はまだ針と糸の扱いにも慣れていなかったので、ガタガタの巾着とか作ってましたね(笑)今でも楽しかった記憶として残っています。

 

 

—–素敵な思い出ですね!おばあちゃんに裁縫を教わっていた幼少期も、きっと大栄さんの”いま”に繋がっているのかもしれませんね。

 

福井県坂井市の三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

 

アクセサリー作りを始めた頃は、とにかく作ることが楽しくて。ひたすらアクセサリーを作り続けていました。でも次第に、自分の作ったアクセサリーを誰かに見てほしい、身に付けてほしいという気持ちが芽生えて……。それをきっかけに、県内外で開催されているハンドメイドイベントに出店するようになりました。

 

 

—–なるほど。好きなアクセサリーを作って満足するだけじゃなく、もっと多くの人たちにアクセサリーを発信したい気持ちが高まったのですね。

 

 

ただその当時は、ショッピングセンターの事務で正社員として働きながら、その傍らで活動していたので、イベント開催日と仕事の休みがなかなか合わず……。出店したいイベントに仕事で出られない、なんてこともよくありました。それから段々とイベントに出店したい気持ちが強くなり、ある日思い切って「やりたいことがあるので、辞めます」と会社に退職届を出しました。

 

 

—–おぉ~大きな決断をされたのですね!正社員として働いていた仕事を辞めることに不安やためらいはなかったですか?

 

 

ためらいはなかったですね。仕事を辞めないと自分のことはできないって思って。「これからはイベント出店頑張るぞ!」と、不安よりも逆にやる気がみなぎってきましたね。それから約1年間ほどは、イベント出店や委託販売をメインに活動をしていました。

 

アクセサリー作家「ぱぴる」のイベント出店

 

—–自分のお店を持ちたいと思い始めたきっかけは何だったのでしょうか?

 

 

毎週土日はイベント出店、平日はアクセサリー作りの毎日を繰り返しているうちに、平日もアクセサリーを見てもらえる場があったらいいなと考えるようになりました。イベントにご来場いただいたお客様からも、「平日も見に来たい」とおっしゃっていただくことも多くて。自分のお店があったら、もっとたくさんのお客様にぱぴるのアクセサリーを知ってもらえるのではないかと。それに、私はアクセサリー作りを本業としてずっと続けていきたいと思っているので、どこか活動拠点となる場所がほしいという思いもありました。

 

 

—–なるほど!確かに、仕事が平日休みの方や小さな子供がいるママなど、なかなかイベントに行きたくても行けない方って少なくないはず。お店があれば、いつでも好きなタイミングに訪れることができますよね。

 

 

そうなんです。なので、ずっと頭の片隅に「いつかお店を持ちたい」という目標がありましたね。それに、自分のお店を持つなら、場所は生まれ育った三国町がいいというこだわりも持っていました。

 

 

—–素敵ですね。「三国町」にこだわった理由を詳しく教えて下さい。

 

 

やっぱり、歴史ある文化や古民家が立ち並ぶ三国町の雰囲気がとても好きで。大好きな三国町にもっと多くの人が訪れて、もっと町全体が盛り上がっていけばいいなと思って。ただ、三国町に出店エリアを絞ったことで、なかなか良い物件に巡り会えず……(笑)イベント出店をしながら物件を探し続けて、気付くと1年以上が経過していました。そんなある日、坂井市の広報で「えちぜん鉄道 三国駅」のリニューアルに伴うテナント募集を見つけて。「これだ!」と確信して、すぐさま市役所に電話しました(笑)

 

 

—–すごい運命!!とても良い物件が舞い込んできましたね!大栄さんの迷いのない行動力が素晴らしいです。「これだ!」と決めたらすぐ行動することが、幸運を掴むためには大切なのかもしれませんね。

 

福井県坂井市の三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

 

—–「ぱぴる」という店名が可愛らしくて大好きなのですが、どんな由来があるのでしょうか?

 

 

「ぱぴる」の由来となっているのは、英語で「pupil(プピル)」=「目の中の瞳」という言葉です。誰にでも呼んでもらえるよう、「pupil」を少しだけ変えて、ひらがなで「ぱぴる」と名付けました。私の名前が”ひとみ”なので、店名にも取り入れたいなと思って。「瞳がキレイな子に育ちますように」という願いを込めて父親が名付けてくれたのですが、私もこの名前がとても気に入ってます。

 

 

—–「ぱぴる」の店名には、そんな素敵なストーリーがあるのですね。手で目を覗いている女性のロゴマークもおしゃれですよね。

 

 

実は、目を覗いている女性に耳にもアクセサリーがついていて、お客様をイメージして描いてもらったロゴなんです。嬉しいことに、店頭で「ぱぴる」ポーズをして写真を撮ってくださるお客様も多いんですよ。

 

福井県坂井市三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

 

—–2021年4月に「ぱぴる」3周年を迎えられた大栄さんですが、仕事をされる中で、一番のやりがいって何でしょうか?

 

 

「ぱぴる」のアクセサリーを求めてくださるお客様がいること。お店に足を運んでくださる方、「ぱぴる」のアクセサリーを好きだと言ってくださる方、「ぱぴる」を応援してくださるお客様が一人でもいてくださることが、一番のやりがいに繋がっていますね。

 

 

—–印象に残っている出来事とかってありますか?

 

 

数え切れないくらいありますね。石川や富山、東京など遠方からわざわざ足を運んでくださる方もいらっしゃったり。結婚式で身に付けるアクセサリーをオーダーしてくださったり。彼氏さんが、彼女さんのプレゼントを買いにきてくださったり……毎日印象に残る出来事ばかりです。

 

 

—–お客様との素敵な思い出がたくさん詰まっているのですね。結婚式のアクセサリーや彼女さんへのプレゼントに選んでもらえるのは、想像すると感動しちゃいますね。

 

 

「ぱぴる」のアクセサリーを身に付けた結婚式の写真を送っていただくこともあって。一生に一度の大切な日に、「ぱぴる」のアクセサリーを選んでもらえたことが本当に嬉しかったですね。この仕事をやっていて良かったと、気持ちが温かくなります。

 

福井県坂井市三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

 

—–「ぱぴる」のアクセサリーは、繊細で個性的なデザインばかりでウットリしちゃいます。アクセサリー作りでは、普段どのようなものからインスピレーションを受けることが多いのでしょうか?

 

 

やっぱりプライベートでの過ごし方から刺激を受けることが多いかなと思います。というのも、実はお店をオープンして1年ほど経過した頃、新作のデザインが全然思い浮かばず、同じようなデザインのアクセサリーしか作れない時期がありました。なぜ作れないんだろうと、自分を客観視して見つめ直したとき、気付いたことがあって。イベント出店がメインだったときは、自分の時間がしっかり確保できていたんですよね。それにイベント会場では、さまざまなお店や作家さんから刺激ももらっていて。でもお店をオープンしてからは、店舗やアトリエにいる時間がほとんどでした。お店から見える景色も一緒なので、段々と刺激を得られなくなってしまっていたんです。

 

 

—–大栄さんにもスランプの時期があったのですね。確かに、イベントなど外から得られる刺激って必要なのかもしれません。どのように乗り越えたのでしょうか?

 

 

お店の営業時間を短縮し、自分のプライベート時間を増やしました。休みの日はウォーキングしたり、友達と遊びに行ったり、自宅で大好きな猫2匹と戯れたり。日々の暮らしに余裕が持てるようになった頃から、新しい発想が生まれるようになりました。もちろん「ぱぴる」にご来店してくださるお客様からもたくさんの刺激をいただきますが、アクセサリー作りにはプライベート時間が大きく関わっているのだと思いますね。

 

 

—–苦しい時期って、なかなか自分を客観視するのが難しいと思いますが、大栄さんはしっかり悩みと向き合いアクセサリー作品と向き合っていたからこそ乗り越えられたのだろうなと感じます。やっぱり自分の心の余裕って、作品にも表れるものですか?

 

 

そうですね。振り返ってみると、いつも良いデザインが生まれる時って自分の心が健康なんです。気持ちに余裕があるというか。だからスランプの時って、きっとどこか焦っていたり気持ちに余裕がない状態が、アクセサリー作りにも影響していたのかもしれません。

 

福井県坂井市三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

 

—–アクセサリー作りをされる上で、大栄さんが大切にされていることはありますか?

 

 

私がいつも大切しているのは、「ぱぴる」だと誰もが見て分かるような個性的なデザインのアクセサリーを作ることです。「ぱぴる」ならではのデザイン、「ぱぴる」らしいデザイン。そんなデザインをお客様は好きだと言ってくださるので、お客様と一緒に「ぱぴる」らしさを大切にしていきたいと思っています。

 

 

—–他にはない個性的で繊細な「ぱぴる」のアクセサリーは、見た瞬間に惹き込まれますよね。アクセサリーから感じられる「ぱぴる」らしさには、大栄さんの人柄というか、温かさがエッセンスとして加えられているように感じます。

 

 

あと、県内のお客様はもちろん大切なのですが、なかなかお店に足を運べない遠方のお客様への配慮も忘れないよう心がけています。例えば、ご自宅からでも「ぱぴる」のアクセサリーを購入できるようwebショップを開設したり、Instagramのライブ配信をしたり……。本来ならお店で直接見て触れて選んでもらうのが一番なのですが、遠方だと難しいかと思うので。できる限り、伝えられることは発信するように工夫しています。

 

 

—–確かに、webショップで商品を購入する際、色やサイズ、質感など実際に触って確認できないので不安を感じる方も多いのかも。着画やライブでアクセサリーを詳しく紹介してもらえると、より商品の理解度も高まり不安もなくなりそう!

 

福井県坂井市三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

 

—–最後に、大栄さんがこれから挑戦したい夢を教えて下さい。

 

 

以前まではお店を少しでも長く続けることが目標だったのですが、最近新たに挑戦したい夢ができました。三国町にもっと多くの人が訪れてほしいという想いがあるので、大好きな三国町に2店舗目のお店を持つのが目標です。次は、アクセサリーとは別のジャンルのお店に挑戦してみたいですね。

 

 

—–すごい!!聞いているだけでワクワクしてきました(笑)三国町が、ますます盛り上がりそうですね!

 

 

これまでずっと1人で活動してきたのですが、同じ志を持って一緒に頑張ってくれる仲間と一緒に、お店や三国町を盛り上げていけたらいいなって。最近では、三国町にもカフェや雑貨店など、素敵なお店もどんどん増えているので、1日飽きずに遊べるくらい魅力あふれる地域にしていきたいなと思います。実現できるといいな!

 

 

—–大栄さんなら、絶対実現してくれると思います!大栄さんは、行動力がハンパないですもんね(笑)人生を切り開いていくためには、行動力って大切なんだろうなって、改めて感じました!

 

 

よく言われます(笑)普段から「思ったらすぐ行動」を心がけています。やりたいことや叶えたい夢があるのなら、小さなことでもいいから始めることで未来は変わっていくと思うので。日常の小さな1つを変えるくらいの勢いでチャレンジすること。自分がやりたい気持ちを大切に挑戦していくことで、心もカラダも健康に楽しく過ごせるんじゃないかなって思います。

 

 

—–小さなチャレンジでもいいから、まずは行動すること。それが、新たなチャンスや夢にも繋がっていくのだろうなと改めて気付かされました。これからの三国町をさらに魅力ある街へとリードしてくれる「ぱぴる」の大栄さんの活躍が楽しみです。ぜひみなさんも「ぱぴる」のお店やwebショップに足を運んでみてくださいね。

 

福井県坂井市三国町にあるハンドメイドアクセサリーショップ「ぱぴる」

(取材・執筆 清水 千春)

 

 

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