八百屋テクテクの酒井と申します。
いつもは野菜への想いをくらしくふくいのコラムで掲載させていただいておりますが、
今回、私が取材しましたオリーブオイルソムリエの中辻美紀さんについて、
多くの皆様に知っていただきたく、文章にしました。
それでは、
オイルといえば、私の妻が以前、
「粗悪品が多いのよ。」
と語っていたことがありまして。
私は「ふぅん」と話をきいていました。
粗悪品が多いということは、私もなんとなく知っていましたが、
私たちはオイルなしでは生活ができません。
オイルを手に入れるにはスーパーにいき、そこの食品棚に陳列されているオイルを購入する。
それ以外の選択肢はほとんど用意されていません。
だったら、それが粗悪品でも、それを購入せざるを得ないじゃないか。
まあいいじゃないか、使えれば…。
私は妻が、オイル事情を一生懸命説明してくれるのを、こう思いながら聞いていました。
いやぁ、私だけではなく、同じように考えている方も多いのではないのでしょうか。
事実、私の妻も粗悪品の存在を認めつつも、
近所の量販店にて安く購入した、パッケージだけは高級そうなオイルを使っておりましたし、
そんな妻の料理を私は「う~ん。このオイルはいい香りだね!」と言いつつ嬉しそうに食べていたわけです。
そんな私と妻ですが、とあるイベントで中辻さんがオリーブオイルの試飲会を行っており、
そこではじめて中辻さんとお会いして、彼女に勧められるまま、オリーブオイルを試飲して驚きました!
(これはジュースだ…!)
オイル特有の、口の中にまとわりつくような脂っこさがなく、
まるでジュースのようにサラサラしていたのがまず印象的でした。
それでいて、オリーブの芳醇ないい香りがするんです。
あくまで私基準の話ですけど、いい匂いとそうでない匂いの違いがありまして。
別の何かにその匂いが移った時、いい匂いであり続けられる匂いがいい匂いで、
そうでない匂いが、そうでない匂い、というものなんですけど…。
例えばいちごやみかんなどの匂いは、別の何かから匂ってもいい匂いだと思うんです。
電車で隣に乗り合わせた見ず知らずの人から匂ってきたとしても、きっといい匂いでしょう。
ではオリーブオイルではどうでしょうか。
オリーブは、いちごやみかんと同じく果実であることには間違いないのですけど、
こういう場面で匂ってきたとしたら、あまりいいにおいとは思いませんよね?
でも、中辻さんの選んだオリーブオイルは違うんです。
たとえ別の何かから漂ってきた香りだとしても、いい香りだと思えます。
青いオリーブだった頃のフレッシュさが、そのまま残っているんです。
※スペインのオリーブ農家さんを視察した時の様子です。
中辻さんとオリーブオイルの出会いは、中辻さんが病気を患ったことがきっかけでした。
身体にとっていいものを取り入れようとして、たどり着いたのがオリーブオイルでした。
『オイルは3大栄養素の一つで、身体には欠かせないものなんですよね。
でも、それだけ大事なものでありながら、身体を壊すまでオイルのこと、
ほとんど気にしたことがなかったんです。
普通のサラダオイルを使って料理していました。』
市販のサラダオイルは、
石油から生成された溶剤を使って抽出されたものもあったり、
また酸化しやすい性質だったりと、
健康のことを考えると、あまり身体の中に入れたくないものが混じっていたりするものもあるようです。
その点、オリーブオイルは、身体にいい「らしい」よ、ということを耳にした中辻さん。
さっそく、いつもの油をオリーブオイルに変えてみることに。
『オリーブオイルは最初、普通の量販店に置いてあるものを買って使っていました。
オリーブオイルは身体にいいと聞いていたので、へぇ~そおなんだぁ、って感覚で…。』
今でこそオリーブオイルソムリエとして、厳選したオリーブオイルを片手に、
多方面で活躍なさっている中辻さんですが、
しかし、使い始めた当初のオリーブオイルの認識は、
私たち夫婦と似たようなものだったようです。
後編へ続く・・・→
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