こんにちは。八百屋テクテクです。
今回は、八百屋さんの経験的に、
新鮮なものと、そうでないものの差がすごい野菜を紹介したいと思います。
普段、ご家庭で使う野菜事情って、
「あ~これは美味しそうな野菜!これで料理したら美味しそう!」
というよりも、
「ああっ、この野菜もうヤバイ!早く使わなくちゃ!」
的な、ギリギリのお野菜を使用することのほうが多いのではないのでしょうか。
鮮度劣化した野菜にお尻をつつかれて、もったいない精神で、お料理に使う。
せっかく新鮮な野菜を買ったはいいけれど、冷蔵庫にある古い野菜を先に使わないと、という意識が働いて、
なかなか買ったばかりの新鮮な野菜を使うところまでたどり着けない。
結局、数日たってしまい、ヘナヘナになってしまった……。
次の買い物でも新鮮な野菜を買ったけど、
この間の「かつては新鮮だった」ヘナヘナ野菜を使ってしまわなくちゃいけないので、
新しく買った野菜は、冷蔵庫で数日間の眠りについてもらうことに……。
わかります。とてもよくわかります。
「新鮮な野菜を使うぞー!」って意識していないと、こういう悪循環になっちゃうんですよね。
でもそれって、とてももったいないことです。
鮮度の高い野菜って、とても美味しいですし、なにより栄養価が高いんです。
というわけで、今回のコラムでは、鮮度が高い状態の野菜は、
そうでないものと比べて特別にすごいんだよ、ということを紹介したいと思います。
このことを知っていただくことで、
少しでも鮮度のいい、「ビフォー」のものを使うことに意識を傾けていただければと思います。
この悪循環を断ち切っていただくのに、少しでもお役に立てれば、と思います。
★ブロッコリー
ブロッコリーは、100g食べれば1日のビタミンCがとれるとされています。
ですが、収穫してから3日でそのビタミンCの量が半分ほどになってしまいます。
栄養価が非常に高いブロッコリーですが、その分、鮮度劣化も非常に激しい野菜なのです。
ブロッコリーは、生で食べる国もあるそうです。
そのとおり!とれたてのブロッコリーはえぐみも少なく、
さっと湯がいてボリボリ食べるのが一番おいしい食べ方だと個人的には思っています。
ですが鮮度劣化したものはえぐみもでてきますので、
このえぐみを除去するためにも、長時間茹でなければいけません。
長時間茹でることによって、残されたビタミンCも流出してしまいます。
大事にとっておいてもいいことないですね。
ブロッコリーはぜひ、新鮮なうちに食べてしまいましょう!
★スイートコーン
永平寺町の特産品でおなじみのピクニックコーンは、
生で食べられることで有名な、甘くて美味しいスイートコーンです。
ただし、生で食べるには条件があります。とれてからすぐ食べることです。
ピクニックコーン以外のスイートコーンも、実は、鮮度のいいうちは生で食べることができます。
ですが、流通に時間がかかるので、ほとんどの場合は、生で食べられる時間を過ぎてしまうわけです。
コーンは、鮮度が劣化すると、甘みとハリを失います。
あの甘さと、シャキシャキした歯ごたえは、新鮮であってのものなのです。
鮮度のいいピクニックコーンは、他県のひとでは味わえない贅沢品です。
時期になったら、ぜひ食べてみてくださいね!
★豆
インゲン、きぬさや、エンドウ、枝豆……みなさん、豆は好きですか?
あまり食べない? わかります。何が美味しいのかさっぱりわからないのだと思います。
でもそれは、鮮度が悪い豆を食べているからです。
豆は、鮮度劣化が非常に激しいのですが、
実は鮮度がいいかどうかを外から見分けにくいという、とても厄介な性質があります。
彼らは、おじいさんになっても、若いときのような平気な顔をしているのです。
なので、美味しい豆に出会いたいなら、すぐれた八百屋さんを見つけることが重要なのです。
正直、福井の豆は、鮮度のいいものは、めちゃくちゃ美味しいです。
私の妻は枝豆が苦手だったんですけど、福井に来てから枝豆が好きになりました。
福井は、がんばれば、美味しい豆に出会える土地なのです。
★ほうれん草
これは説明不要かもしれません。鮮度の高いほうれん草は、とても美味しいです。
まず色が違います。普通のほうれん草は茹でると深緑色になりますが、
鮮度が高いと発色して、光っているようになります。
私はこれを命の色と勝手に呼んでいます。
鮮度が高いほうれん草は生きており、お湯につけると発色して明るい色になるのです。
ほうれん草は、よく食べなれているかもしれませんが、
ここまで鮮度が高いと、別物となります。とても美味しいです。
ぜひ、鮮度がいい地元のほうれん草を食べましょう!
★きゅうり
栄養がない野菜として有名なきゅうり。
これで美味しく食べられなかったら、何をしてるかよくわからなくなってきますよね。
鮮度の高いきゅうりは、割るだけで水がジュっと飛びます。風味が素晴らしく、とても美味しいです。
マヨネーズだけで美味しく食べられます。
★キャベツ
普段食べているキャベツの芯は、どうしていますか? 苦いので捨てていますか?
でも、鮮度が高いキャベツは、むしろ芯が甘くて美味しいのです。
ぜひ、旬の、鮮度の高いキャベツに出会ったら、芯を試してみてくださいね。
細かく刻んでサラダにでもいいですし、お味噌汁などに入れると、柔らかくて食べやすいですよ。
★かぶ
かぶは、根も葉も食べられるので、普通は根も葉もつけて販売しています。
ただ、葉つきのカブは鮮度劣化が非常に早く、一日で葉がフニャフニャ、根もフニャフニャになります。
時期によっては、フニャフニャになったものしか販売していないこともあるので、
なかなか使う気になれない野菜かもしれません。
でも、鮮度のいいカブほど美味しいものはないと思います。
よく言うでしょ。思わず食べちゃう野菜だって。カブっ、と。なんちゃって。
カブは、本来は水分を豊富に含んだ野菜なんです。
この美味しい水分をいただくのが、美味しい食べ方です。
漬物にしてもいいですし、煮炊きに使えばとろけるぐらいに柔らかくなりますよ!
いかがでしたでしょうか。
ここでご紹介した野菜は、ほんの一例にすぎません。
野菜はほぼ、どんな野菜でも、鮮度がいいほど美味しい、の法則がなりたつのです。
美味しいものを食べたいという方は、
ぜひ野菜の鮮度を今まで以上に意識してみてはいかがでしょうか?