――西岡さんのアイシングクッキー、すごく可愛いですね!目移りしてしまいます。個人的には口紅とかのコスメの絵が描かれたクッキーがすごくオシャレで好みです。ドライフラワーのデザインも初めて見ました。食べるのがもったいない……。
ありがとうございます、でも存分に眺めたら食べて下さいね、ちゃんと美味しいので(笑)。 カラフルなお菓子っておいしくないイメージがあると思っていらっしゃる方も多いと思うのですが、そういう人を「え、美味しい!」ってびっくりさせたいというのもモチベーションの一つなんです。
――西岡さんは、いつからアイシングクッキーの先生をされているのでしょうか?
講師の資格を取ったのは平成26年なので、今から4年前ですね。 もともとずっと調理畑でして、高校を出て調理の専門学校に入り、卒業後はレストランやカフェで働いていました。 結婚、出産を経ても割とすぐにカフェの勤務に復帰して、講師資格を取ってからもレストランやカフェでの勤務をしながら並行してアイシングの教室を開いていました。
――子育てしながら、すごいですね。福井の女性は働き者だと言いますが、西岡さんも例に漏れない……。
ある意味、それくらいアイシングクッキーの魅力に自分がハマったということかもしれません。 アイシングクッキーでしか表現できない可愛さや、「えっ!こんなデザインもできるの!」とか「これ食べられるの?!」という驚きって、あると思うんですよ。それをもっともっと追求していきたいなと思っていて。 今は生徒さんにその楽しさを伝えられた時にすごくやりがいを感じますね。 今は講師として教室を開いているのみですが、子供が独立したら自宅をカフェにしたり、アイシングクッキーの販売のルートを拓いたりしたいなと、夢が尽きません。
――本当にアイシングクッキーが大好きなんだなというのが伝わってきます。今は二人のお子さんを育てながら働かれている西岡さんですが、同じように福井で働く女性たちにメッセージをいただけないでしょうか
昔よりは女性が働きやすい社会になったとは思いますが、まだまだ不十分なところもありますよね。 結婚、出産のときや、子供がいる場合は子供の成長に合わせて働き方を変えなくてはならず、そのたびに迷ったり悩んだりすると思います。 でも、そういうときに何か一つでも好きなことや、生きがいを感じられることがあると、ずいぶん違うと思うんです。私にとってはそれがお菓子作りでした。 どんなに夜泣きがひどくても、育児や仕事でヘトヘトでも、夜な夜なお菓子を作ることでストレスが発散でき、毎日が充実しました。 レッスンに来ていただく生徒さんにも、そんな小さな充実感を提供できたらなと思っています。
――今まさに日々奮闘している女性たちの胸に響くメッセージだと思います。今日は本当にありがとうございました。
季節のテーマでデザインを変え、レッスンを開催している。個人レッスンも受け付けており、本人のチャレンジしてみたい技法やデザインに応じて内容を組み立てている。
(取材・執筆 吉田 郁)