――「くらしくふくい」で白崎さんが連載されている「おうちでできるラテアート」の記事、いつも楽しく読ませてもらっています。
エスプレッソマシンがなくても自宅でラテアートができるなんて、正直びっくりでした。ああいうのは、器具の揃ったお店でしか飲めないものかと思っていたので……。
少しのコツはいりますが、思っている以上に手軽にできるのがラテアートなんですよ。
コラムを読んでくれたり、講習会に来て下さったりした人が、家でご家族を喜ばせるために気軽にラテアートを作ってくれたらとっても嬉しいな、といつも思っています。
私自身も、身近な人を喜ばせる手段としてラテアートを捉えている面がありますし。
――白崎さんがラテアートに出会ったのはいつ頃なのでしょうか?ずっとカフェで働かれていたのでしょうか。
そうですね。短大卒業後、最初は栄養士として就職したのですが、もっと人と身近に接する仕事がしたいなと思って飲食店に移りました。
それで、10年近く働いていたお店があったのですが、そこにエスプレッソマシンがあったのがラテアートを知るきっかけでした。
最初はハートに顔を描いたりするくらいでしたが、お客様に喜んでいただけたのが嬉しくて、動画を見ては自主練習を重ねていきました。
――喜ぶお客様の気持ち、わかります。ハートひとつ描いてあるだけで不思議なくらいHAPPYになれるんですよね。
ところで、白崎さんが、ご自身で作るだけでなく作り方を一般に広める方向にご自身を進めていったのにはどういうきっかけがあるんでしょうか?
ラテアートをしている事で、私自身も楽しくて笑顔になれたので、こうした「作る楽しみ」もお伝え出来たらと思ったんです。
あと、お店で働いている時は主にお客様に向けて作るラテアートだったので、おうちで作る事が出来れば、遊びに来た友人におもてなしが出来ますし、もっとも「身近な人」である家族や子供達に作って笑顔になってもらえるのではないかな?と思ったのがきっかけだったかもしれません。
うちの家族は、私が働いている時にお店に来ることがほとんどなく、作ってあげられるタイミングがなかったので、特にそう思ったのでしょうね。
――なるほど。せっかく人を笑顔にする技術を持っているのに、それを一番身近な家族に対して使えていない、という思いだったんですね。
ラテアートの事だけに限らないのですが、どうしても身近すぎる人には甘えてしまって、後回しにしがちなので、逆に意識して、身近で支えてくれる人を大事に出来たらなと思っています。難しいんですけどね。
――う、私にも思い当たるフシが……。身近な人を大事にする、ってホント大事ですよね。
それが私のモットーみたいになっていますね。でも、「身近な人」には、実は、自分自身も入っていて。
やっぱり自分が心から笑顔じゃなかったら、周りを笑顔にする事は出来ないんじゃないかな?と思っているので、辛いときは、休んだり、食べたい物を食べたり、自分の心や身体の声を意識するようにしています。甘やかし過ぎかもしれないくらい(笑)。
――いやいや、働く女性ってみんな無理しがちですから、甘やかすくらいでちょうどいいです!
最後に白崎さんから福井の女性たちに何かメッセージをいただけますか?
福井には、年齢問わず、仕事や家事に一生懸命取り組んで輝いている方が本当にたくさんいるなぁと感じます。
尊敬出来る方が周りにいる事が、私自身とても幸せです。実は私は、ラテアートの仕事の他にも仕事をしているのですが、今はどちらの仕事でも学べることが多く、互いに影響し合って上手くバランスが取れているような気がします。
職場によってはこういう働き方が難しい所もあるかもしれませんし、私の場合は一例でしかありませんが、そういうのもアリなのかなと思っています。
ですから皆さんも、こうじゃなきゃいけないという形に囚われず、やってみたいなと思うことがあればぜひチャレンジしていってほしいなと思います。
動くことで道が開かれていったりもしますから!――と、自分にも常々言い聞かせています(笑)。
――ありがとうございます。っていうか、お仕事を掛け持ちされていたんですか……今知って驚きです。
バイタリティが半端ないですね。お子さんも2人いらっしゃるのに。
休日は基本子供と遊んでいますよ!でも子供のいない休日は友達と気になるお店に行ったり、あと、やっぱりラテアートの練習をしちゃったり(笑)。
――あはは(笑)。ちなみに白崎さん、今後の夢や展望ってありますか?
他業種の方とのコラボレーションを積極的に進めながら、手軽に出来るラテアートをもっともっと多くの方に広めていきたいです。
ワークショップに来ていただいた方が、生活にラテアートを取り入れてくれて、そこに笑顔が生まれたら幸いです。
そのために、難しく考えず、楽しく続けてもらえるような工夫が必要だなぁと思い、日々模索しています。
あと、夢ですが、おうちで気軽に出来るラテアートの本を出したいです(笑)。
――ぜひ本出してください、買います。今日はありがとうございました!
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(取材・執筆 吉田郁)